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オリックスバファローズを応援です。いろいろと書きますが、ORIXが勝てば、日常生活も楽しいという単純人間のブログです。

イチローが危惧するメジャーの変化と秋山翔吾選手

3月に東京ドームでイチロー選手のラストゲームがありました。東京ドームには、秋山翔吾選手の姿があったそうです。自費購入したチケットで一般のお客さんに混じって観戦していたそうです。

秋山がイチローを最終戦を見守っていたというだけでも、何か運命的なものを感じます。シーズン終了後のメジャー移籍に注目していましたが、ついに「レッズと3年22億円以上で合意」という記事が出ました。
記事で、秋山本人が「1番から9番までホームランを打てるバッターがいるのがメジャーの主流になっている」と語っていますが、秋山は明らかにこのタイプではありません。数年続けて20本以上打っていますが、それでもイチロー、青木の系統です。平均球速が150kmのメジャーで20本はまず打てないでしょう。にもかかわらず、レッズは破格の条件を提示しています。


イチローさんはラストゲームの後の引退会見で、次のように語っています。

2001年に僕がアメリカに来たが、2019年現在の野球は全く別の野球になりました。頭を使わなくてもできてしまう野球になりつつあるような。選手、現場にいる人たちは感じていることだと思うんですけど、次の5年、10年。しばらくはこの流れは止まらないと思うのです。

本来は、頭を使わなきゃできない競技なんですよ。でもそうじゃなくなってきているのがどうも気持ち悪くて。そうなってきているということに危機感を持っている人って結構いると思うんですよね

どのように変わってきているかというと、端的に言うなら、「スタットキャスト」です。すべての球場に、ステレオカメラやレーダーを多数配置して、選手やボールの動きを記録、分析するものです。それが高速で高精度で行われます。ここまでだと、たくさんのデータを元に、頭を使う野球になりそうですが、全く違います。
その代表が、フラボール革命です。平均球速が150kmのメジャーでは必然的に投手優位となり、ヒットを連続で打つ確率が低い。そのため、単打の連打よりも1発を狙う方が得点になる可能性が高いというデータがでたようです。そこで、打者はバレルと呼ばれる「打球速度158km/h以上、打球角度30度前後」で、何も考えずに打つように指示されているようです。そういう選手を1番から9番まで揃えることが今のメジャーです。


イチローがメジャーデビューと同時に見直されたスモールベースが今や否定されているのがメジャーです。そのメジャーで、スモールベースボールの系統に位置する秋山が評価されるのが、非常に面白い。イチロー無き後のメジャーで、スモールベースボールを体現するのは秋山かもしれません。
イチローがメジャーで衝撃を与えたように、秋山にもメジャーに変化をもたらして欲しい。そう思える選手です。2020年の秋山翔吾選手に注目します。