寝ても覚めてもORIX

オリックスバファローズを応援です。いろいろと書きますが、ORIXが勝てば、日常生活も楽しいという単純人間のブログです。

【ORIX】強くなったわけ

まだ余韻に浸っています。
思い返せば、初夏の時点で半ばあきらめていました。去年は交流戦後半から連勝で勢いにのりましたが、今年は交流戦でも調子が出ず・・・。


それがパ・リーグの歴史に残る団子状態もあって、飛び出すチームがなく、オリックスが差しました。
オリックスの連覇は約30年ぶりです。


前回の連覇

前回は、オリックスブルーウェーブ時代。阪神大震災の1995年からでした。
あの頃は、上田利治監督時代のブルーサンダー打線が、土井監督時代には影も形もなくなりました。一方で、投手は野田、星野、長谷川の三本柱に、佐藤義則や小林。抑えには15勝27セーブの平井正史。中継ぎにも鈴木平、野村貴らと豪華布陣。


投高打低。


そこに、仰木彬監督の登場。
91年ドラフト組のイチロー、田口の起用が台頭、ニールが勝負強さを発揮したこともあって、打低ながらも上位打線では点が取れるようになりました。


その後30年弱の低迷

2連覇目の1996年にはすでに衰退の兆候は出ていました。山田久志コーチの退任があり、三本柱も陰りが見え始め、長谷川はメジャー移籍。平井も酷使がたたりスピードが出なくなりました。これを見ていたのが、マスクをかぶっていた中嶋聡です。高田誠の出番が増えて、中嶋はベンチも多くなっていたので、仰木監督からは距離を置いていたと思います。それがよかったでしょう。


当時は、何よりも、打線の本質的な強化を怠りました。
仰木監督の意向もあって、打者は即戦力偏重のドラフト。大卒社会人がやたらと多く、それも小兵タイプでした。スラッガーがいません。
その反動で高校生を多く獲得する年もありましたが、イチロー、田口の2匹目のドジョウを求めている年か思えない、俊足タイプの指名。ドラフト上位の野手が、悉く非力な打力で消えていったか。


その後、獲得した高校生の育成がうまくいかないことも、即戦力ドラフトへと向かわせたのでしょう。あと、不運ですが、クジが弱かった。ことごとく外したのは、かなり影響しています。


日本ハムからの帰還者たち

その流れが変わったのは、日本ハムでヘッドコーチを務めていた福良淳一が、オリックスのヘッドコーチに就任した2013年あたりだと思います。当時は森脇監督でしたが、悪い監督とは思いません。ただ、与えられた戦力でベストを尽くすタイプだったと思います。2014年には久々の優勝争いで楽しませてもらいました。ただ、中継は相当酷使していました。


続く福良監督時代。
2015年からの3年では成績の成果は出ませんでしたが、投手では山岡、田嶋、山本、打者では吉田正尚、若月ら、「本物」を獲得するようになりました。「福良の目利き」は有名でした。


福良淳一が力を発揮したのは、GMになった2019年から。
この年の最大の補強は、日本ハムから招聘した中嶋聡でした。もうひとり、パドレス傘下でコーチをしていた中垣征一郎を呼んでいます。


2019年から本格的に、
「目利きの福良GMらによる新人獲得」と「中嶋二軍監督による育成」が機能しはじめました。


日本ハムのメソッドの移入

日本ハムは、いち早くBOS(ベースボール・オペレーション・システム)を採用していました。選手全員を戦力として活用するためのSCMといったものでしょう。中嶋監督の全員で戦うという言葉にもこの思想は現れています。


練習時間も長時間を止めて効率的な練習方法を採用していました。
これは中嶋2軍監督が、オリックスのファームで取り入れて、若手育成には非常に役に立っていると思います。
そこに中垣氏の理論指導が加わって、劇的に伸びる選手が続出しています。


中嶋聡は現役後の2年間、メジャー傘下に派遣されています。幹部候補生を海外留学させるようなものでしょう。日本ハムから見れば、留学から帰った途端に、転職してしまったような感じなのかもしれません。


もちろん、そのまま移入しているわけではありませんが、考え方での日本ハムやアメリカでの経験の影響は大きいでしょう。オリックス一筋の人にはできないと思います。
福良GMの改革はかなり思い切っています。特に、ファームを神戸から舞洲に移して、トレーニング施設や食事の環境を整えたこと。選手の体格が目に見えて変わりました。特に紅林はびっくりするくらいです。


現在の指導者のキーマンは、日本ハムで先駆的な思想を学んだ3人です。本家の日本ハムを上回る育成力を発揮しています。
これで、外国人の獲得メソッドを確立できれば、もっと安定した戦力になります。


30分くらいで、ざっと書いましたのでまとまりませんが、大筋は以上のように考えています。