寝ても覚めてもORIX

オリックスバファローズを応援です。いろいろと書きますが、ORIXが勝てば、日常生活も楽しいという単純人間のブログです。

【ORIX】捕手のリードが変わったのだった

ついに11連勝。
大げさに言えば、生きているうちに見られるとは思いませんでした。


中嶋監督になって、もう2,3年後にはこんな時期が来るかもしれないとは思いましたが、まさか今年とは。去年の今頃は、オリックスが球団経営に愛想を尽かすのではとさえ思っていました。


今日は試合を見ながら、強くなった要因を考えていました。
最近は打撃が打てるようになったことが注目されているように思います。
確かにそれは間違いないのですが、若月のリードを見ながら別のことを考えていました。


キャッチャーのリードが変わった

昨年、中嶋監督代行が就任するまでのオリックスは頑なに、「外角低め」に偏重したリードでした。伊藤光もそうでした。若月に変わって少し改善したように見えましたが、やはり外角低め。


それは2015年にバッテリーコーチをつとめた鈴木郁洋さんの方針だと思っています。それはこんな記事にも見られます。



ほぼすべて外角低めということは、極端に言えば全球勝負球を投げろと言っているようなものです。
全盛時の平野のように、スピードもあり、コーナーに決める力があれば、構いません。しかも1イニング限定であれば、全球勝負球でも良いでしょう。
余談ですが、鈴木コーチが輝いたオリンピックのような短期決戦で、相手もデータを持たない場合も、偏ったリードでも良いでしょう。
しかし、それを先発投手に適用すると単調なリードになります。若月のリードでも8割が外角という試合があり、完全に狙われていました。


もう一つの問題が、外角低めのという「点」を狙うと、打者との勝負の前に、審判との勝負になることです。
高さ、左右ともにストライクでないと、ストライクとコールしてもらえません。ジャッジに泣いていた試合を、金子や西などコントロールのよい投手でさえ、何度も見ました。ファンの審判への批判も、この頃は非常に多かったと記憶しています。たしかに、少しおかしな判定をする審判がいたのも事実です。


それを今年はあまり見ません。今年のリードは、「点」ではなく「線(あるいはゾーン)」でのリードに思えます。点を要求するのではなく、高低はややぶれてもよい、左右はややぶれてもよいとアバウトに投げられているように思います。
ゴルフのパターで、カップをピンポイントで狙うよりも、バケツ一杯くらいの大きさで狙った方が、かえってうまくいくのと似ていると思います。


中嶋改革

昨年、中嶋監督代行が就任して最初に行った人事は、鈴木コーチを育成担当に降格したことです。二軍にいても、わかっていたのでしょう。そして、シーズン終了後に解任しています。


以前、鈴木コーチが、伊藤光をベンチで立たせて説教をしているのをよく見かけました。その行為自体も見せしめのようでよくないと思いますが、教える内容も間違っているとすれば最悪です。
若月に至っては、ベンチの鈴木コーチの指示を受けながらのリードでした。捕手が一球ごとにベンチを伺うなど、野村克也さんでもさせません。


こんなチームが強くなる訳はありません。試合中にトップダウンの指示をやってしまい、選手たちから思考を奪っているのです。グランドのことは、グランドで考える。選手が自分で考えてプレイするから、成長もします。この状態では選手は、二度と考えることを止めてしまいます。


これは、鈴木コーチばかりではなく、福良監督、西村監督にも大いに責任はあると思います。


この呪縛から解けるまで使わなかった若月を、この連勝では先発捕手として起用して大いに貢献しています。今の若月は洗脳からは冷めています。もうベンチを見ることはありません。外角一辺倒のリードもありません。
鈴木コーチとは比較にならない経験をもった中嶋監督の力量でしょう。それは技術的なことだけでなく、人間性だと思います。


守護神・平野

この連勝で大きいのは、先発、中継ぎの活躍はもちろんですが、クローザー平野が鉄壁であることです。ストレートとフォーク、カーブをうまく使って、完璧に抑えています。全盛期でもここまでの投球は見たことがない気がします。
これもやはり外角低め一辺倒からの脱皮だと思います。

パ・リーグTVより


よく打った3人

もちろん、紅林、吉田正尚、杉本の一発は本当に効きました。
特に高卒2年目の紅林がすでに5号というのが驚愕です。



明日はベテラン増井と相手は売り出し中の伊藤投手
好調な打線が早い回に援護を。増井を楽に投げさせて欲しいです。