寝ても覚めてもORIX

オリックスバファローズを応援です。いろいろと書きますが、ORIXが勝てば、日常生活も楽しいという単純人間のブログです。

【ORIX】優勝から23年遠ざかったチーム

朝日新聞のコラムがありました。

イチローの引退試合と絡めてこのコラムを持ってきた朝日新聞の意図はわかりませんが、開幕からの連敗でファンもこのことを再認識したと思います。


この中で、「その場しのぎの采配や補強が大半」「長期的なビジョンがない」は、非常にうなずける部分です。この源流は、日本一になったあとの仰木監督にあると私は見ています。念のためですが、仰木監督は大好きな監督です。しかし、歴史を振り返りは冷静にやった方が良いでしょう。


仰木監督。育成か目先の勝利かといえば、目先のウエイトが大きい監督だと思えたのも事実。
猫の目打線で毎日オーダーや守備位置を変えていましたが、若手の起用に育成の概念がないと思えました。’96ドラフトで獲得した社会人トリオの谷、塩崎、佐竹をよく起用していましたが、谷以外に将来性は感じられませんでした。塩崎は意外と頑張ってくれましたが、藤井康雄、中嶋、イチロー、田口、福良らが健在なうちに、彼らの後を担う主力選手を育成するべきで、自分が退いた後を考えておく。そして、自分の後継者を育成する。それくらいはやってくれる監督だと思っていました。しかし、その期待は裏切られました。


もっとも疑問だったのは、山田投手コーチの解任。投手の育成や起用に信念があり、選手からの信頼も厚く、実績も上げていました。平井の先発にこだわったため、飛ばされたという噂も聴こえてきました。平井はあれだけの投手を酷使で一年で潰したのも、勝利至上主義故でしょう。ともかく、その後、中日で監督にまでなる指導者を後継者に育てることができなかったのは、このチームの低迷の原因です。


フロントにも疑問があります。ドラフトでは、大卒社会人選手の即戦力の補強が目立ちました。それでも、力のある選手なら問題ないのですが、便利使いの即戦力を集めているようでした。ただ、1位は高校生を指名していましたが、それが奇をてらい過ぎている印象でした。1988年~と1994年~のそれぞれ5年を比べてみます。


最後の優勝は96年ですから、少し時間遅れをみています。
先の5年間は1位は大卒、社会人の即戦力を狙い、下位で高校生を中心に育成を目指しているように見えます。後の5年では反対の傾向です。一位に話題の高校生。2位以下で社会人の即戦力。

強いチームのドラフト戦略は以下だと思います。即戦力はアマチュアで目立つ選手、現時点で力のある選手ですから、1位で獲得。例えば、日本ハムは一番力のある選手をポジションなど関係なく1位指名するそうです。一方、将来性はスカウトの目利き、腕の見せ所ですから、隠れた逸材を2位以下で獲得するのが、ある意味当然です。

当然のことができた先の5年と出来なかった後の5年。成績が下がって行くのは必然です。

下位指名こそ、スカウトの眼力がキーですが、90年頃は2位以下で高校生の高橋、戎、萩原、鈴木、牧野、斎藤、福留と、主力になる可能性を感じる選手をしっかり獲得しています。94年以降では、日高、迎、川崎くらいでしょう。隠れた逸材ですから、成功率は下がりますが、それは仕方ない。しかし、未来の主力の獲得無くして、チームの将来性はありません。現在のソフトバンクがどれだけ育成で高校生を獲得しているか。


しかし、ここ2〜3年は育成にタクトが触れていると思います。榊原は育成ですし、西浦、山崎や斎藤も下位指名の高校生。昨年の1位は、即戦力という意味では、小園を外した時点で、辰巳や吉田輝に行くべきだったとも思います。特に辰巳は地元社高校出身の大型外野手です。ただ、育成力が上がっていますので、太田を遊撃手として成長させてほしいです。

日本代表になるクラスの選手を育てる。それがチームを強くします。