寝ても覚めてもORIX

オリックスバファローズを応援です。いろいろと書きますが、ORIXが勝てば、日常生活も楽しいという単純人間のブログです。

河村健一郎さんとイチローと

今日から紅白戦。

今年のチームに精通する人ほど、自信に満ちた印象があるようです。先週キャンプを訪れた友人は、内野手陣がえらくレベルアップしているとのことでした。そこはこれからの実戦で見えてくるでしょう。


さて、少し昔話を。

イチローの師匠は、新井宏昌さんとも言われることが多いようです。新井さんがオリックスのコーチに就任したのは仰木彬監督と同じ'94年から。(新井さんは'92までは現役選手)仰木体制のスタッフは、中西太さん、新井さん、(投手コーチながら山田久志さん)らコーチ陣。今振り返っても、すごいメンバーです。


イチロー新人からの成績


しかし、本当に師匠は新井さんなのか。振り子打法の指導者はだれか。検証してみます。

仰木体制になる2シーズン前にイチローはプロ入りしています。1年目。高卒新人としての二軍成績は抜群であり、一軍でも十二分な成績です。二年目は一軍での成績は落としますが、二軍では本塁打数を増やします。
当時の一軍の打撃コーチはヘッド兼任の山内一弘氏でした。イチローのフォームにしつこく干渉し、ダウンスイングに打法改造するよう二軍に指示したのは山内氏と伝わります。野茂投手から本塁打を放った直後に大振りを叱り、出番を削ったのも山内氏と伝わっています。真偽のほどはわからないのですが、イチロー自身も土井監督には否定的なコメントはしておらず、山内氏の誤指導の可能性は極めて高いと見ています。土井体制の一軍では活躍できなかったものの、最初の二年ですでに振り子打法はほぼ完成しています。


二軍のコーチ陣か、あるいはイチローが自分で始めたかのいずれかでしょう。二軍の打撃コーチは、河村健一郎さんです。新人時代の'92、'93シーズンにイチローの支えとなり、振り子打法を開発したと考えるのが自然です。ただ、疑問もないわけでないです。指導の詳細は河村さんの著書に書かれていますが、正直、一方的な印象でもあります。イチロー自身の河村さんへのコメントも少ない。しかし、真の師匠は当の選手からは嫌われることもあります。ただ、河村さんがジャイアンツへ移ってからもアドバイスを求めたとの記事を何かで見た記憶もあります。


河村さんは、入団当初、ミート力が高いがボールに負けて前に飛ばないイチローに、振り子打法を勧めたそうです。水平に体重移動させることで、顔を上下しないで体力不足を補う方法として提案します。当時のイチローの振り子は体重移動に後ろ足がついてきて、前足側に後ろ足が重なる衝撃的なフォロースルーでした。個人的には'93シーズンのファームでの振り子が一番美しかったと思います。特に素振りが綺麗でした。その後、'94シーズンあたりは体力がついたのか、後ろ足の移動がなくなったように思います。'95あたりからはヤクルト野村監督の指摘もあってか、かなりスタイルが変わっていきます。河村さんが、イチロー自身に考えさせ、その考えを実現するためにサポートするような指導だったかと思われます。超一流は自分で成長するとも言います。イチローには誰かに育てられた意識はないのかもしれません。ただ、二軍打撃コーチが、山内さんのように、「バットを短く持って、コツコツ当て、ボールを転がせ」と言う指導をしていれば、今のイチローはなかったでしょう。オリックスの黄金期もなかったかもしれません。


なぜ、新井さんがイチローの師匠と呼ばれるか。おそらく、左打者であり、細身ながら長打力もある打撃スタイルがイチローに似ているためだと思います。河村さんの現役は、あまり記憶にありませんが、おそらく右バッターで体型からもイチローのイメージからは遠いです。幸いだったのは、河村さん→新井さんの順番で指導してもらえたことでしょう。河村さんは一軍コーチにも逆う胆力があり、選手に寄り添った指導によりスタイルを確立したのでしょう。それ以後アメリカでも続く、イチローのやや反体制的な立ち位置はそこからきているかもしれません。そして、その後に首位打者にもなった新井さんの緻密な指導を受けられた。


今年のイチローは、45才。日本開催の開幕戦が楽しみです。

二軍大改革

非常に興味深い記事がありました。



オリックス 伝統を破る2軍大改革見守るキャンプの真意(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース



まず、書かれた記者の緻密な取材に感服します。


中嶋聡
わたくしごとですが、野球には興味の無い後輩の女の子とデート中に、彼の写真を見て「中嶋さん!」と言っていたのが30年前の記憶として残っています。強肩で、イケメン、そして当時は強打でした。阪急、オリックスが強かった時代。


長い間、オリックスを離れていましたが、やっと戻ってきてくれました。引退後は、サンディエゴ・パドレスにコーチとして派遣されたり、日本ハムが指導者として育てていたのでしょう。オリックスとしてはありがたい話。


記事にもあるとおり、中垣征一郎氏も招聘されており、育成方針の改革の腹づもりが球団にもあったのでしょう。福良前監督も日本ハムで育成をされてきた方です。日本ハム出身者3人がそろい、改革もやりやすくなるでしょう。球団首脳は短期で成果がでなくても、3~5年のスパンで見ていただきたいです。


日本ハムは、一軍は昼からは個人練習、二軍でも15時以降は個人練習と聞きます。日ハム流ともいえますが、若い選手たちが意図を理解してくれることを期待します。


成功し、この改革を1軍でも採用してほしいです。

この時期のニュース

キャンプが始まって、ワクワクがはじまりましたね!


昨年は宮崎に訪問し、設備が'15の宮崎1年目よりも充実しているのに気がつきました。グランドがボコボコしていて、設備も古く、12軍が分かれていた宮古島からは、数段レベルアップしました。というよりも、施設だけはソフトバンクと同等レベルです。ここまでしてもらって、宮崎に来て正解でした。この恩は、成績で返さないといけません。近いうちに、1/31の優勝パレードをしないといけない。


先日のニュースで、西村監督が活気がないとカミナリを落としたとありました。
よくぞ言ってくださいました。ここ10年、キャンプに行くたびに気になるのは、まさにそれです。過去2回の宮崎訪問では、ジャイアンツやソフトバンクが近いため、回っていますが、オリックスが一番活気がない。それは、観客数だったり、報道陣や評論家の数、コーチ、スタッフの盛り上げなどいろんな要素があるので、純粋なグランド内の活気だけではありませんが、選手もコーチも淡々とやっている印象です。気迫だけなら、報徳学園の練習の方があるように思います。以前はファームにはよく声の通る守備コーチがいて、あれで選手たちものせられていましたが、最近は声が小さい。人は盛り上がっている方へ集まるものです。人が集まれば選手も手が抜けません。相乗効果で上がる球団と負のスパイラルの球団。これを宮崎で見せられているようで悲しかったです。
特に深刻なのは野手陣。一方で、投手陣はブルペンも守備練習も結構活気がありました。ここは、他の2球団よりもしかしたら上。それが、投高打低に繋がっている気もしています。


とはいえ、今年は野手に外国人が3人。これに吉田、Tー岡田を加えたあたりが、特打で盛り上げてくれればと思います。守備の方は、キャプテン福田と安達のショート争いのバトルで緊迫するのが一番です。宗と後藤駿太、それに西浦を加えたセンター争いも激化してくれれば。
活気よりも、練習の中身なのは言うまでもありませんが、野手はチーム力を一段あげる意識を前面に出してほしい。そうすれば、勝手にキャンプはもりあがるでしょう。